2016/10/25
※歯科処置中の写真が出ます。
上顎よりも下顎のほうが長くなっています。

クラス3の不正咬合です。乳歯も残っています(矢印)
そして、いけないのは・・

下の犬歯が、上の切歯に当たって押し上げています。

下の犬歯が本来よりも内側に、本来よりも前側に生えてしまったのですね。
こうなると歯が押され、削られ、痛みや炎症が起こってしまいます。
歯冠の摩耗が歯髄まで及ぶと、感染がおこります。
時期によっては、外科的矯正といって[1]、歯のを移動して治療することができますが、
この子はその時期を過ぎてしまっていました。
なので、
当たっている上の切歯を抜きます。

犬歯の逃げ場を作ってあげる訳です。
抑制矯正[2]としての抜歯です。
抜歯をするのはかわいそう・・・
だけど、1日の我慢で将来的に続く慢性的な痛み、炎症から解放できます。
抜歯が必要なのか
抜歯までしなくていいのか
それぞれの子で状況が変わります。
[1] Amimoto,A Surgical correction for malocculusion.Canain Practice,1993
[2] 関根 弘 歯科医学大辞典第1版 1997
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